今日も1日おつかれさまです。
2020年3月現在、コロナウイルスの影響で世界の経済が危うくなっている状況です。
この記事を見てくれているあなたも職場で影響が出て大変な思いをされているかもしれません。
特に、エデンと同じサービス業で働く人は
- 売上のメドが立たない。
- 給料が少なくなる。
- 拘束時間だけが無駄に長い。
こんな悩みを抱えているのではないでしょうか?
これらの悩みはサービス業特有のモノかもしれません。
とすれば、
- 友人やパートナーの理解を得られない。
- サービス業で働く人がたた薄給+激務によって消耗する。
こんな人生を歩んでしまう懸念があります。
これを機にサービス業で8年間働いてきた経験から、
- インフルエンザやコロナなどのウイルス騒動時。
- 台風などのイレギュラー時。
に特に給料が下がるメカニズムを解説していきます。
この記事を読むことであなたは
- サービス業従事者を身近に持つ人への理解。
- サービス業従事者になるミスマッチの確率の低下。
- サービス業を改革するヒント。
を知ることができます。
この記事で書かれている内容
雇われ店長である私の給料
2018年の実際の私の給料です。
支給
- 基本給226000円
- 時間外手当11000円
- 管理手当300円
- 深夜手当6600円
- 変動交通費800円
合計244700円
控除
- 健康保険13700円
- 厚生年金25000円
- 雇用保険950円
- 所得税4900円
- 住民税8500円
- 食堂代6500円
- 社宅負担分20000円
- 組合費4100円
- 持株会5200円
合計88850円
(支給)ー(控除)=(手取額)
手取額(銀行に振込まれるお金)155850円
手取りは15万円です
えっ、店長ってもっと給料いいんじゃないの?
そう思われた方もいると思います。
そこにはカラクリがあるので今から解説していきます。
【サービス業の闇】休憩時間という名の無給時間
結論から言いますと、サービス業には休憩時間にグレーゾーンが残っています。
もちろんすべての会社の休憩時間がグレーだとは思いません。
とはいえ
サービス業界は
- ビジネスモデルが真似されやすい。
- 労働集約型のモデルから人件費のコストが大きい。
などの理由から熾烈な競争社会になっています。
なので、自然と労働条件などは似通ってくるのだと思います。
これらの目先の競争を勝ち抜くために昔からの風習が変えられないままでいる会社は多いと思います。
そして、悪い風習が残ったまま今もなお競争社会を生きているのです。
サービス業の休憩時間【実体験】
エデンが以前に雇われ店長として働いていた店は
営業時間が朝の10時~深夜23時でした。
開店前作業として売り物の搬入や掃除などがあったので9時前には出社していました。
そして働きます。
お客さん商売なのでめちゃくちゃ忙しいときは休憩も取れずにぶっ通しで閉店後作業をして24時すぎまで働くこともありました。(もちろんぶっ通しは違法です)
ただ、逆に
お客さんが少ない日など計画より売上が芳しくない
と休憩時間を増やします。
9時から11時まで2時間働いたときに、
あれ、今日は急な雨でお客さんが来ないな…
そう思ったときは休憩時間としてタイムカードを切ります。
そのまま人件費の安いアルバイトでお店を回し
店長は6時間の休憩時間となります。
そしてまた夜に少し働いて
今日は売上に対する利益がよくないな…
一定の利益を取れないと店長としての立場がなくなる…
こんなことを恐れて、結果的に
その日の拘束時間は9時~24時までの15時間なのに対して
- 実働は6時間
- 休憩時間は9時間
ということが頻繁に起きます。
経営者が考えることは売上の増加と一定の利益を出すということ
少し視座を上げてみましょう。
経営者の立場に立ってみます。
経営者は会社の経営に責任があります。
当然、売上や利益などの数字は重要度が高いです。
例えば…売上が下がっているのに経費は変わらないとなると
利益率が下がって利益が減ります。
当然のことです。
ウイルスや天災などによって思わぬ売上減少を招くとしたら、その分、経費も下げなければなりません。
そこで、出てくるのが休憩時間という無給の時間を増やすという策になります。
ウイルスや台風がイレギュラーに売上を落とし、休憩時間を増やすことで利益を確保する。
このような構図になりがちなのがサービス業の実態です。
この休憩時間で調整すればいいというのがサービス業では当たり前の空気になっていますが、ここがかなりブラック化しているポイントです。(次の章で詳しく解説します)
経営者の立場になると
いかに一定の率で利益を出していけるか?
はものすごく重要なことです。
経営者なら利益に執着する前に世の中に何をもたらしたいのかを徹底的に考えるべきだ
こんな意見があるかもしれません。
もちろん、それは正論ですし、結局のところ世の中に何かをもたらすことがビジネスの成功を招くのだと思います。
ただ、いざ人を雇って経営をすると、部下の生活を背負うことになります。
会社として利益がなくなると従業員も経営者も路頭に迷うことになります。
絶対に一定の利益は確保しなければ
そんな思いから、どうしても目先の利益を確保することに重きをおいてしまいがちです。
最初は、
会社が大きくなるまでは目先の利益でもなんでもいい。色々考えるのはそれからだ
会社が大きくなったら
一定の利益を出し続けないと投資家も銀行も融資してくれなくなる
そんな他方からの期待とプレッシャーから、
利益は従業員の人生のため
という部分が欠落していくのです。
そしてブラック企業と化した会社は次のような業務を社員に無給でやらせることになっていきます。
休憩時間にやる仕事が非常に多い
実際につらいと感じたサビ残については以下の記事に書いています。
合わせて読みたい
もしよかったら覗いてみてやってください。
今回はウイルス騒動や天災などのイレギュラー時の話しをします。
売上が急に減るのであれば、経費も下げないといけない
ただ、サービス業はこれが難しいのです。
製造業ならば工場の生産量をボタン一つで調整できるかもしれません。
ところがサービス業の多くの会社である労働集約型企業は人が集まってビジネスをしています。
人数が増えれば増えるほど管理が難しくなるのです。
イレギュラーが起こると普段は発生しない再調整という仕事が店長に求められます。
ただ、企業としては売上が下がるから、経費をその分落とさなければなりません。
イレギュラーが発生すると
- 明日以降の売上や仕入れ量の調整
- 従業員のシフト変更
など、事務作業が発生してしまいます。
ところがそれらの緊急で発生した仕事は新たな売上を生みません。
本来ならば、仕事に対して対価を払わなければならないのですが、
経営者は利益の取れない後から発生した仕事に対して対価を払いたくないと考えます。
そして、休憩時間と仕事が同時に増えるという謎の現象が出てきます。
そんなの断ればいいじゃん
そんな意見があると思います。
権利ばっかり主張しやがって
お前はこの大変なときに会社をつぶすつもりか!
雇用してやってんだぞ。この恩知らずが!
じゃあ、それに代わる改善策を言ってみろよ!
ただでさえ、イレギュラーでバタバタしている中でこう言われてしまうのです。
【コロナウイルス流行で爆増する】手取り15万円の店長が量産される理由を1から解説します【元店長の暴露】のまとめ
・サービス業の闇は休憩時間という無給時間が多いことです。
・ウイルスや天災などのイレギュラーは計画の売上を狂わせます。
・不況やイレギュラーによって休憩時間が増え、手取り15万円の店長が増加すると予想しています。
改善策を考えてみました
では、どうしたらこの問題を解決できるのでしょうか?
①業界全体が価格を上げることで、消耗する業界から脱出する
サービス業界は競争社会を勝ち抜くためにどうしても薄利多売になりがちです。
実際に価格を下げることでシェアを取った企業は多いです。
「一度、シェアを取った企業から価格を上げていく」
そのように舵を切れる会社が一つでも増えると事態は良い方向に進むと感じます。
他の業界なら休憩時間にも普段の2/3の給料を支払うなどの措置を取っている会社もあります。
サービス業もそうすることで薄給、長時間で疲弊するだけの人生で後悔する人を救うことになると思います。
正直、今のサービス業は労働者に疲労がかなり溜まってしまう状態になっていると思います。
そんな状態では家庭のことや自分の趣味や自己実現に費やす時間や心の余裕がないですよね
②銀行や市役所のように定休日を作る。(24時間、年中無休を違法にする)
労働時間というくくりで労働者を管理しているから起こる問題です。
法定休日は最低月に4日です。
それに対して労働時間は月の残業が45時間を超えないように
など、条件が厳しいです。
そして、サービス業は店を開けている時間(営業時間)が売上を発生させるので
店の長い営業時間を補てんする労働者が必要になります。
そこで、労働者の労働時間を少なくすることで営業時間を確保しようというブラックな施策が出てきてしまうのです。
便利さを追求しすぎたあまり、「24時間、年中無休」
そんな言葉で消費者へ宣伝する業界がサービス業です。
サービス業が土日に需要があることは多いです。
せめて月火を休みにするなどあってもよいのではないでしょうか?
みんなで声をあげて銀行や市役所のように定休日が当たり前の風潮を作りましょう。
あなたに幸あれ。それがエデンの幸せです。
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